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The Faculty of Pharmaceutical Sciences

2020.08.27 コロナ禍におけるボストン留学奮闘記(中本講師コラム)

 みなさん、こんにちは。暑い夏がやってきましたね。

 コロナと共に生活をしていく状況が続き、不安や不自由さを感じている毎日かと思います。暑い中でのマスクは、本当に大変ですよね。

 

ラボにて

ラボにて

      

 さて、私のコラムはボストンからです。昨年の8月末から留学の機会を頂き、今アメリカのボストンにいます。ボストンは、アメリカで最も古い歴史があり、世界中から多数の留学生や研究者が集まる学術都市です。街は、美しい赤レンガ造りの建物が並び、緑が多く、川や港もあって、綺麗でとても安全です。澄み渡る青空やきれいな街並みを見ていると、コロナ禍であることを忘れてしまいそうです。

 

 

 

 現在、私はハーバード大学医学部の関連医療機関であるボストン小児病院麻酔科の COSTIGAN ラボで、臨床検体や遺伝子を改変した動物を用い、痛みのメカニズム解明、鎮痛薬候補の評価や痛みの測定系の開発に取り組んでいます。

 

 

ハーバード大学医学部

ハーバード大学医学部

 

 

 

 ラボには、医・歯・薬・看護・理化学系だけでなく、心理学や工学系などの様々な専門家がいます。メンバーはみんな明るく、それぞれに個性があります。話し出すと止まらない時もありますが、一人一人しっかりとした将来像をもっていて、それに向かって努力をしている姿はとても励みになり、勇気づけられています。ミーティングでは、誰もが堂々とした発表を行い、その後に白熱した議論がされています。あのプレゼンスタイルは本当に羨ましい限りです。

 

 

 私は、発音やアクセントの違いから、簡単な単語でさえ伝えられなかったり、スラングや省略された言葉が飛び交うため聞き取れなかったりと、言葉の壁を痛感する毎日ですが、得られた結果に対して、様々な専門家と何度も議論を行い、前へと進めていくスタイルは新鮮、かつ刺激的です。

 

 

 

nakamoto8 

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 こちらは、病院とそのロゴマークです。“Until every child is well”という思い、これから薬剤師を目指す皆さんにとっても、また研究や教育に携わっている私達にとっても、とても大切なマインドだと感じています。

 

  誰のために、何のために、その治療や研究をしているのか、自己満足に終わらず、先を見据えて行うことの大切さを、再認識したところです。

 

 

 さて、渡米して半年間は有意義な留学生活を送っておりましたが、3月中旬からボストンも新型コロナウイルス感染症の影響を受け、街はロックダウンとなり、教育・研究機関は全て閉鎖となりました。その後のボストンは、ニューヨークと同様、感染者が激増してしまい、その結果、店から食料品、トイレットペーパーや消毒用エタノールが一時期、全部無くなってしまうという状況になりました。

 

 このままどうなってしまうのか・・・と、先が見えない、外出も自由にできない厳しい生活が数ヶ月続いたことから、モチベーションを維持することの難しさに直面し、恥ずかしながら何度か自分自身の目標を見失いそうになった時もありました・・・。みなさんはどうでしたか?

 ようやく6月を過ぎたあたりから、ボストンを含むアメリカ北東部はコロナの感染者が徐々に減少してきました。少しずつ、お店やレストランが再開され、7月6日からハーバード関連の研究施設も制限付きで動き出し、私は今ラボに戻ることができています。(大学などの教育施設等は9月まで閉鎖のままです。)  

 

 このように、ゆっくりとしたペースではありますが、段階を追って少しずつ再開されています。段階が上がるごとに、活動の幅が増え、街に活気が戻り、行き交う人々の表情が明るく、笑顔になっていくのを感じます。一方、他州では驚くことに 1 日に 1 万人を超える感染者(7/19日 現在)が出ていて、落ち着かない状況が続いています。

 

 

 これから長期化が予想されるコロナ禍をどのように乗り越えていくかは、本当に大きな課題ですが、みなさん、これに臆することなく、それぞれの将来の目標や夢に向かって、チャレンジし続けてください。私も残りの滞在期間で、新しい発見を目指し、何か形に残せるよう取り組んでいこうと思います。

 来年1月には帰国の予定です。ボストン生活のことや研究のことなど、是非お話しましょう。

 皆さんと会える日を楽しみにしています!

 

 

ロックダウン前に撮ったラボメンバーと

ロックダウン前に撮ったラボメンバーと

 

 

 

薬学部

中本 賀寿夫

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