2025.11.26 【出展:亀井准教授】Bio Japan 2025
「Bio Japan 2025」が10月8日~10日までの3日間パシフィコ横浜で開催され、薬学部の亀井敬泰准教授が「インスリンを運び屋とした海馬神経細胞へのタンパク質および核酸医薬送達技術」と題した、プレゼンテーションを行いました。
本展示会は、展示・セミナー・パートナリングで構成されるアジア最大級のパートナリングイベントで、企業、大学、研究機関等のさまざまな分野の国・地域より企業・団体が出展し、3日間合わせて約2万2千人の来場者があり、本学ブースにも企業や各研究機関の関係者や卒業生等が多数来訪しました。
認知症治療薬は、脳を保護する血液脳関門(BBB)の通過が課題であり、記憶・学習に重要な海馬神経細胞への到達が特に重要です。亀井准教授の研究では、生理活性ペプチドであるインスリンが海馬神経細胞に効率的に集積することを見出しました。このインスリンを「運び屋」として、タンパク質医薬や核酸医薬を脳深部の海馬神経細胞へ効率的に送達する技術を研究しています。将来的には、非侵襲的な経鼻投与による治療法の確立も目指したいと考えています。
ブースでは活発な意見交換が行われ、本技術は認知症の原因治療につながる多様な候補薬物の治療効果を飛躍的に向上させることが期待されています。今後、企業や研究機関との共同研究や特許活用を通じて、難治性中枢疾患の治療薬開発に貢献していくことが期待されます。


