研究室一覧
基礎薬学領域 化学系
有機反応化学研究室
研究室の理念は、“反応開発で薬学の未来を創る”です。「触媒」をキーワードとし、これまでにはない新反応の開発を通して、社会貢献することを目的に以下の研究を進めています。1）Z型配位子を有する金属錯体を利用した触媒反応の開発 2）可視光と金属錯体を組み合わせた新規触媒反応などの研究に取り組んでいます。最近では、水とは反応しない二酸化炭素吸収・放出剤を開発し、脱炭素社会の実現に向けた研究も行なっています。
【研究室所属教員】
村上 遼 講師
- 専門分野
- 有機化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 有機合成化学
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- Synthesis of Chiral L2/Z-Type Ligands Featuring a Bisoxazoline Framework and Their Application to Palladium-Catalyzed Asymmetric Allylic Alkylation, Takahashi, H.; Shibata, T.; Naito, D.; Murakami, R.; Inagaki, F.Synlett, 2024
- Light-swing CO2 Capture: Photoirradiation-based Chemical CO2 Release Based on Photoisomerization of Azobenzene-Amine/Guanidine Derivatives, Murakami, R.; Shiota, K.; Uchida, A.; Inagaki, F.Green Chemistry, 2024
- Solidification of aerial CO2-captured aralkylamines in water triggered by self-assembly against affinity for formation of reverse lipid bilayer, Murakami, R.; Kawamitsu, H.; Otsuka, R.; Tanishima, H.; Matsumoto, C.; Inagaki, F.Adv. Mater. Interfaces, 2024
機能性分子化学研究室
生体内では、あらゆる機能性分子が秩序正しく連携し、必要なものを必要な時、必要な場所で必要な量だけ産生し生命活動に貢献しています。よって、生体内では、機能性分子の精密な認識や分子間の高度なコラボレーションが極めて重要です。しかし、多くの生命過程は、分子レベルの解明までには至っていません。当研究室では、デンプンから得られた環状のオリゴ糖を基本素材に用い、生体内での物質変化をフラスコ内で再現し、機能性分子の”分子認識やコラボレーションに利用される原理・原則”の解明を目指しています。
【研究室所属教員】
袁 德其 教授
- 専門分野
- 超分子化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 有機化学Ⅲ
- リンク
瀧本 竜哉 助教
- 専門分野
- 有機合成化学・環境化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 化学系実習
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- An ultimate stereocontrol in supramolecular photochirogenesis. Photocyclodimerization of 2-anthracene carboxylate mediated by sufur-linked β-cyclodextrin dimers, J.An.Chem.Soc.
- Sybthesis,anion recognition,and transmembrane anionophoric activity of tripodal diaminocholoyl conjugates, J.Org.Chem
- A one-pot synthetic method for the hetero-bifunctionalization of α-cyclodextrin at the secondary hydroxyl side with higr clockwise-counterclockwise selectivity, Org.Biomo.Chem.
生物有機化学研究室
創薬・生命科学分野の研究・産業に貢献する画期的な反応や分子の開発を行っており、これまでに脱水縮合剤、アルキル化剤、エポキシ化剤などの新反応剤の開発や、テトラフェニルアンモニウムの世界初の合成に成功しました。現在は以下の研究に重点を置いています。
（1）炭素、窒素、ヨウ素などの有機陽イオンを基盤とした反応制御と機能性化合物の合成
（2）生体分子の新規化学修飾法の開発
（3）機能性ペプチド化合物の合成とそれに資する新技術の開発
【研究室所属教員】
国嶋 崇隆 教授
- 専門分野
- 医薬品化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 医薬品化学I、医薬品化学Ⅱ
- リンク
北條 恵子 講師
- 専門分野
- 医薬品化学・ペプチド科学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 機能性分子化学
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- Alkoxy Exchange Strategy for the Synthesis of N,N′-Dimethylated (Alkoxy)triazinediones as Solid Reagents for Acid-Catalyzed O-Alkylation, Hikaru Fujita, Tomomi Yagitani, Munetaka Kunishima, The Journal of Organic Chemistry, 2024
- Bicyclic-Ammonium-Incorporated Ylidic Nitrogen Groups for Strong π-Electron Donation in Push–Pull Benzene π-Conjugated Systems, Hikaru Fujita, Takanari Arai, Naoto Kuchiki, Munetaka Kunishima, Organic Letters, 2024
- Phototriggered Generation of Ynol Ethers and Their Rearrangement to Ketenes, Shunsuke Mogami, Masanobu Baba, Taniyuki Furuyama, Munetaka Kunishima, Kenji Mishiro, The Journal of Organic Chemistry, 2024
薬用資源学研究室
天然資源より有用物質を探し、創り出す。天然資源には、動物、植物、鉱物、そして微生物など幅広く存在している。当研究室では以下の研究をを行っている。
（1）世界各国には未解明な植物が多々存在し、薬となりうる宝の存在が期待できる。当研究室では、熱帯アジアおよび南米産薬用植物から新規有用物質を探索する。
（2）土壌細菌の1つである放線菌には、様々な抗生物質を生産することが知られている。当研究室では、その生産に関わる遺伝子を改変することで新規抗生物質を生産させる。
【研究室所属教員】
神谷 浩平 講師
- 専門分野
- 生薬学・天然物化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 生薬学、漢方医薬学
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- A Late-Stage Intermediate in Salinomycin Biosynthesis Is Revealed by Specific Mutation in the Biosynthetic Gene Cluster, ChemBioChem
- Morinda citrifolia fruit juice prevents ischemic damage through suppression of the development of post-ischemic glucose intolerance. , J. Nat. Med
- The antinociceptive and anti-inflammatory action of the CHCl3-soluble phase and its main active component, damnacanthal, isolated from the root of Morinda citrifolia, Biol. Pharm. Bull.
基礎薬学領域 物理系
レギュラトリーサイエンス研究室
レギュラトリーサイエンスとは、科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学、と定義されています。当研究室では、主に分析器機を用いて医薬品・医療機器・化粧品等での品質・有効性・安全性確保のための科学的方策の研究や試験法の開発などを行っています。
【研究室所属教員】
平野 裕之 講師
- 専門分野
- 分析化学・天然物化学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 薬品分析学Ⅰ、薬品分析学Ⅱ、薬品分析学Ⅲ
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- Evaluation of single granule release characteristics of controlled release granules with porous ethylcellulose membrane, Hiroyuki Hirano, Hiroshi YamaharaJ, Anal Pharm Res, 2024
- Preparation of dense/spherical fine particle by spray dryer, Hiroyuki Hirano, Hiroshi Yamahara, J Anal Pharm Res, 2024
生体光計測研究室
非接触・非破壊計測の1つである光計測技術を主に用いてナノ粒子と生体の相互作用に関する研究を行っている。高輝度蛍光性を持つ量子ドットをモデルに、近年では特にナノマテリアルの形状に依存した相互作用と原理を明らかにすることを目的に以下の観点から研究を進めている。①異形量子ドット表面での分子種の結合特性の比較。②異形量子ドット表面でのタンパク質コロナ形成機構の比較。③異形量子ドットと細胞膜との相互作用の比較。
【研究室所属教員】
藤井 文彦 准教授
- 専門分野
- 生物物理学
- 主な研究テーマ
-
- ナノ粒子と生体の相互作用
- 主な担当科目
- 物理化学Ⅰ、物理化学Ⅲ、医薬品ナノテクノロジーなど
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- F. Fujii, Semiconductor Nanocrystals for Biological Imaging and Fluorescence Spectroscopy. Advanced Imaging and Bio Techniques for Convergence Science (Eds. by J.K. Kim, J.K. Kim, C.G. Pack), Springer, (2021) 449-473.
- K. Kuroi, M. Yamada, I. Kawamura, J. Minkyo, CG. Pack, F. Fujii. FTIR study of the surface-ligand exchange reaction with glutathione on biocompatible rod-shaped CdSe/CdS semiconductor nanocrystals. Phys. Chem. Chem. Phys., (2022) 13356-13364.
- K. Kuroi, Y. Kanazawa, A. Shinaridome, Y. Yasuda, J. Minkyo, CG. Pack, F. Fujii. Protein corona formation on different-shaped CdSe/CdS semiconductor nanocrystals. Nanoscale Adv., (2025) 560-571.
基礎薬学領域 生物系
細胞分子生物学研究室
細胞分子生物学研究室では、1.Rimklbという遺伝子をマウスでノックアウトすると雄性不妊を引き起こすことを世界に先駆けて見いだし、メカニズムを解明する。2.痛みや炎症に関わるブラジキニンという物質をマウスでノックアウトすることに成功し、生体における役割を解明する。3.ニワトリの有精卵にヒトのがん細胞や組織を移植することで、抗がん剤のテストや再生医療へ応用する。さまざまな生命現象を分子レベルで解明することで、病気の治療に貢献する研究を行っています。
【研究室所属教員】
鷹野 正興 教授
- 専門分野
- 分子細胞生物学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 細胞の分子生物学Ⅰ、細胞の分子生物学Ⅱ
- リンク
刈谷 龍昇 講師
- 専門分野
- 腫瘍生物学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 細胞の分子生物学Ⅰ、細胞の分子生物学Ⅱ
- リンク
大中 佑介 助手
- 専門分野
- 分子細胞生物学
- 主な研究テーマ
- 主な担当科目
- 生物系実習
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- Corrigendum to “Diminishing acetyl-CoA carboxylase 1 attenuates CCA migration via AMPK-NF-κB-snail axis.Saowaluk Saisomboon, Ryusho Kariya, Piyanard Boonnate, Kanlayanee Sawanyawisuth, Ubon Cha’on, Vor Luvira, Yaovalux Chamgramol 6, Chawalit Pairojkul , Wunchana Seubwai, Atit Silsirivanit, Sopit Wongkham, Seiji Okada, Sarawut Jitrapakdee , Kulthida VaeteewoottacharnBiochim. Biophys. Acta Mol. Basis Dis., 2023
- Establishment and characterization of a novel cancer stem-like cell of cholangiocarcinoma.Panawan O, Silsirivanit A, Chang CH, Putthisen S, Boonnate P, Yokota T, Nishisyama-Ikeda Y, Detarya M, Sawanyawisuth K, Kaewkong W, Muisuk K, Luang S, Vaeteewoottacharn K, Kariya R, Yano H, Komohara Y, Ohta K, Okada S, Wongkham S, Araki N.Cancer Science, 2023
生体機能制御学研究室
近年、免疫制御（免疫抑制）の仕組みが明らかにされつつあり、自己免疫疾患やがんなど様々な疾患の病態に免疫制御の不具合が関わることもわかってきました。そのため、免疫制御の仕組みを人為的にコントロールすることができれば、新しい治療薬の開発につながると期待されています。当研究室では、免疫応答調節の中心を担うサイトカインのうち、特にTNFファミリーとその受容体サブタイプごとの機能に着目し、免疫制御における役割の解明、及びそれら免疫シグナルを標的とした新たな治療薬の開発を目指して研究に取り組んでいます。
【研究室所属教員】
角田 慎一 教授
- 専門分野
- 分子細胞免疫学・タンパク質工学
- 主な研究テーマ
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- 制御性T細胞、骨髄由来抑制細胞における2型TNF受容体の機能解明、及び免疫疾患・がん治療への応用に関する研究
- BAFF受容体を標的とした機能性抗体の創製と免疫疾患・がん治療薬への応用に関する研究
- 高機能抗体・機能改変人工タンパク質の創製及びバイオ医薬品への応用に関する研究
- 主な担当科目
- 生理学、微生物学
- リンク
井上 雅己 講師
- 専門分野
- 分子生物学、蛋白質工学
- 主な研究テーマ
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- 制御性T細胞、骨髄由来抑制細胞における2型TNF受容体の機能解明、及び免疫疾患・がん治療への応用に関する研究
- BAFF受容体を標的とした機能性抗体の創製と免疫疾患・がん治療薬への応用に関する研究
- 高機能抗体・機能改変人工タンパク質の創製及びバイオ医薬品への応用に関する研究
- 主な担当科目
- 細胞の分医生物学Ⅲ
- リンク
【代表的な研究/教育実績】
- Inoue M, Tsunoda S, et al. Scientific Reports (2023)
- Inoue M, Tsunoda S, et al. The Journal of Immunology (2021)
- Inoue M, Tsunoda S, et al. The Journal of Biological Chemistry (2020)