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The Faculty of Pharmaceutical Sciences

2020.05.14 【掲載:井上助教、角田教授】The Journal of Biological Chemistry誌へ論文掲載

薬学部・生体機能制御学研究室 井上雅己助教、角田慎一教授らの研究論文がThe Journal of Biological Chemistry誌にオンライン掲載されました。

 

タイトル: Structural optimization of a TNFR1-selective antagonistic TNF-α mutant to create new-modality TNF-regulating biologics.

著者: Inoue M, Tsuji Y, Yoshimine C, Enomoto S, Morita Y, Osaki N, Kunishige M, Miki M, Amano S, Yamashita K, Kamada H, Tsutsumi Y, Tsunoda S.

 

 

当該研究室では、タンパク質工学的手法による新規バイオロジクスの開発と免疫制御薬への応用に関する研究に取り組んでいます。

 

本論文では、これまでに免疫疾患の治療薬シーズとして開発してきたTNFR1選択的アンタゴニストタンパク質(R1antTNF)について、新たにFcキメラ化とPEGylationによる構造最適化を施すことで、投与量や投与回数を大幅に削減できることを病態モデルマウスによる実験で示しました。また、R1antTNFが既存のTNF阻害薬に比べて制御性T細胞(Treg)の誘導能に優れる可能性も明らかとなり、新しい免疫疾患治療薬開発に資する知見になると期待されます。

 

なお本研究は、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所、大阪大学大学院薬学研究科との共同研究の成果に基づくものです。

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